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2025年度

事業名子ども居場所支援プログラム

テーマ
教育
大学名
京都工芸繊維大学・京都府立大学・立命館大学・大阪学院大学・近畿大学
実施団体
学習支援団体Apolon

●実施団体の紹介

経済的な理由から学校外での学習の場を確保できない中学生高校生に対して学習支援や居場所支援を行うことで貧困の連鎖を断ち切ることを目標に活動を行っている。京都市内の生活保護受給世帯及び片親世帯の子どもなど社会的養護を受ける中学生から高校生までを対象に、京都市中京区で週に1度学習会を開催。学習支援や居場所支援を実施している大学サークル 。

●活動場所

京都市中京区

●活動目的・背景

こども家庭庁「2023(令和5)年3月こどもの居場所づくりに関する調査研究 報告書概要」によると、13~15歳の子どもで「居場所がない」と感じている子どもは25%にも及び、この結果は年齢が上がると上昇する。思春期に居場所がないと感じることは、生きづらさや孤立感、対人関係における不安などにつながる。居場所がないと感じる最も大きな理由として、「住んでいる地域にそのような場所がないため」が挙げられている。子どもたちが学校や家以外で安心して過ごせる居場所を提供することは、子どもが将来に希望を抱くきっかけとなったり、子どもの自己肯定感を向上させたり、子どもの孤立を防いで社会参加を促したりするため地域活性化につながる。
京都は「学生の街」であり大学生が多いことから、ボランティア参加者を多く募ることが可能である。当サークルでは、1人の子どもに対して2~3人の大学生が関わるようにしている。1人の子どもに大人数で向き合うことによって、様々な視点で子どもの特性を把握できる。ひいては子どもの置かれる状況、ニーズに合わせて子ども1人ひとりと向き合いやすい環境をつくることにつながり、個々の気持ちを尊重する居場所提供を行うことができる。さらに子どもは一度に数人の価値観と出会うことが可能であり、人との関係を構築するスキルを身につけられる場ともなる。
私たちは、地域のつながりの希薄化に伴い、若者が「家や学校以外に居場所がある」と感じられる機会が少ないことを課題として捉えた。そこで、安心できる居場所を提供するため、子ども同士や大学生と関わることができるイベントをより多く開催することを目的とした。子どもが安心して暮らすことで、将来に希望や目標を持つことができる。子どもが地域と関わることを通じて、将来的に地域の未来を支える担い手となり、ひいては地域活性化につながると見据えた。

●取組概要

〈学習会〉
毎週金曜日、通年で経済的困難を抱える家庭の子どもを対象に行っている。夏休み期間には、オンライン上での活動も行った。授業の課題や予習復習、定期試験、英検対策などの学習支援はもちろん、ボードゲームや雑談などを行うなど居場所提供の場も営んでおり、子どもが安心して過ごすことができる場を提供している。
〈大学習会〉
2025年8月24日(日)に、夏休み中の学習習慣を立て直し、新学期への不安を解消するための集中学習会として実施した。夏休み終盤、学びに集中できる環境を提供することで新学期を迎える準備を整えるため、学校の課題や英検、受験対策、相談受付など幅広く対応し、一人ひとりに合わせたサポートを行うことを目的とした。
お菓子を配布し、子どもが集中を持続させやすい環境を整えるよう工夫した。また、種類豊富な参考書を用意することで、子どもたちの勉強の仕方やレベルに合わせた学習環境を提供することができた。課題としては、広報活動が不十分であり、参加人数が想定よりも少ないことであった。そのため、次回以降のイベントでは、広報活動により力を入れることを目標とした。
〈パフェ作り体験〉
2025年10月12日(日)に、みんなでパフェを作る体験を通して協調性を養い、一緒に食べる喜びを感じられる食育イベントとして実施した。家庭ではなかなかできない特別な体験を通じて、子どもたちの豊かな思い出を作ることを目的とした。
実際の取り組みでは、チラシ作成、広報活動を行い、Googleフォームでの参加を募った。子どもたちの要望に基づいて材料を用意することで、子どもたちが満足できるようなパフェ作りを実現した。パフェ作り終了後は、大学生や子ども同士でボードゲームをして遊び、異年齢とも交流できる場を設けた。課題としては、保護者への連絡のとリ方が曖昧であったことや、子どもの人数に対して大学生の人数が少なく、対応が難しかった点である。そのため、今後は事前にスタッフの配置の見直しやルール周知を行い、スタッフ同士での確認を強固にすることを目標とした。
〈工作作り体験〉
2025年11月23日(日)に、工作を通してものづくりの楽しさや、自分の個性を発揮する喜びを感じられる場として写真立て作り体験を開催した。工作作りを通して、子どもたちの創造力や好奇心を育み、作品が手に残る思い出となることを目的とした。
実際の取り組みでは、子どもと大学生が一緒に作業し、同じ空間を共有する体験ができた。子どもが自由に自分のペースで作りたいものを作ることができ、子どものアイデアを尊重しながら余裕をもったイベントの開催を実現することができた。課題としては、子どもの参加人数が想定よりも少なかったことであった。今後は、子どもにとって魅力的なイベントとは何かをより一層考えていくことを目標にする。
〈今後の活動予定〉
・2026年2月7日(土)に、お守り作り・お菓子作り体験を開催する。普段の学習や部活動に取り組む子どもたちに、お守り作りを通して、自分の願いや思いに向き合い、それを言葉や形で表現する機会となることを目的とする。また、これまでのイベント実施状況を踏まえ、パフェ作りは特に参加者が多く反応が良かったことから、お菓子作りは子どもにとってニーズが高いイベントであると捉え、今回の企画に取り入れ、実施する運びとなった。
・2026年3月20日(金)~21日(土)に、縁を開催する。1泊2日、大学生と同世代の子どもと寝食を共にして過ごす。工芸品制作、スポーツ大会、料理、食事のプログラムであり、長期休暇で生活習慣が乱れやすい時期の子どもたちに向けて、体力・健康の維持増進を図る。経済的な理由から文化的体験を獲得しづらい状況にある子どもたちが、非日常的な体験をすることで、感性や知的好奇心を刺激し、余暇活動の楽しみを提供する。異年齢の人々との交流を通して、自主性・協調性・社会性を身につけること、新学期の不安や孤独感を大学生や子ども同士でのコミュニケーションを通した信頼関係を築くことで軽減することを目的とする。

●成果・今後の課題

<学生にとって>
イベントの企画、広報、実施という運営全体を経験することができた。子どものニーズを捉えて、イベント内容に調整を加えながらニーズに応えるイベントを実施することができた。課題としては、学生内での情報共有や役割の分担に偏りが生まれた場面があったため、今後は情報共有のためのツールを使用することにより、学生間の意見を取り逃さない工夫を行う。
<地域にとって>
イベントの中では、季節を取り入れたり、中高生の学校の学習に対応した居場所支援支援、体験の場を提供した。
地域のつながりが希薄化する中で、子どもが安心して過ごせる居場所を提供することで、同年代の子どもに加え、少し先の将来像である大学生と交流する機会が生まれた。子どもが多様な価値観に触れるきっかけになり、地域との継続的な関わりにつながったと考えられる。また、自分の想いや存在が大切にされる経験や、日常の中に楽しみを持つ経験の積み重ねを通して、子どもが将来に希望や目標を持つきっかけが生まれたと考えている。
これらの取り組みを通して、希望や目標を持って成長する子どもの存在が地域活性化に寄与し、温かくいきいきとした地域づくりにつながることが期待される。将来的には、この活動を通じて育まれた力を子どもたちが地域社会に還元していくことが、地域にとっての成果であると考える。
<学生・地域の声>
日々の学習会では、「この勉強がやりたい」「今日はここまで頑張る」といった声が聞こえる。その意向に沿えるよう、参考書を用意したり、時間を見ながらともに学習を進めている。普段の様子から、今何をしたいか、今後 何をしたいかを受け止め、活動につなげている。また2025年の縁イベント後のアンケートでは「ご飯を作る体験がしたい」といった声が見られた。それを受けて、パフェ作りを企画したり、工作イベントに参加する子ども達の楽しそうな様子から、工作を取り入れたイベントを企画したりと、これまでの子どものニーズを機会の提供へつなげている。また、普段の学習会に加え、イベント終了後には学生間での振り返りを行っている。そこでは、「子どもと接する機会が少なかった」「どのような流れかを把握できてなかった」などの意見から、イベント当日の大学生の動きを事前に詳細を決めることや、役割が偏ることがないように改善へつなげることができる。「今回の関わり方は適度な距離感で接することができた」などの成功体験的な意見は、学生間での情報共有をすることで、子どもとのよりよい関わり方を模索するための材料になる。

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本取組に関するお問い合わせ先

学習支援団体Apolon

TEL:090-2823-0036(学習支援団体Apolon 代表 )
E-Mail:apolon.official@gmail.com

関連Webサイト(外部サイトにアクセスします)

https://www.instagram.com/apolon_kyoto https://twitter.com/kakehashiapolon